2011年06月の一覧
本日付で、
MYイヤホンが配備されました。
中継の時に見ませんか?耳たぶにグルグル巻きの透明チューブ。
いつぞやは両耳にはめて中継したこともありました。
これまでは技術さんが現場で
「ほれ、さっさとはめな」と渡してくれていたのですが
これからは個人管理で持ち運べとのこと。
このイヤホンからいろんな指示が耳に。
スタジオの音声や、たまーに絶叫、愚痴なども。
気になるお値段?けっこう高いらしいです。
このクリップで襟元に固定。
ほら、気分はもうSP。
袖口に口を近づけて喋る真似をすれば
シークレットサービスごっこもできてしまいます。
ただ
押収品みたいだしなぁ。
ケース探します。
「おめー、白髪が生えるだけいいだろ!」と叫ぶ編集のカニさんです。
2人密室で100時間は編集の泥沼に浸ってました。
「熊本で作る意味はどこにあるのか」という議論が
延々と続いた末の番組でした。
結果、震災直後は編集でカットされたであろう場面も
我々がただひたすら前に進むしかない姿も、
寄り添い合って生きる人々にどんな取材をしたのかも、
全部見てもらいましょう…という構成になりました。
被災地で撮影した映像は発生から82時間放送された
報道特別番組で「今、どこで何が起こっているのか」を伝えるために
放送されたものです。取材量が膨大で
放送されたのは取材したほんの一部ですが。
これは説明不足を痛感するのですが、未だに被災地のリポートが
放送されると「なんで熊本からわざわざ取材にいくんだ」
というお叱りの声がどっと来るのも事実です。
一方、休みの日に居酒屋で飲んでいると
初対面の人から「宮城ではご飯はどうしてたんですか?」と
尋ねられることもあります。
ここで、これまでに頂いた質問にまとめてお答えします。
Q.FNN取材団って何ですか?
FNN(Fuji News Network )は
ニュースを相互に供給・ネットすることを目的とした組織です。
1局だけでは対応できない大規模災害や事件、事故が発生すると
このような体制がとられます。
今回は初動で系列局から約250人の応援部隊が被災地に入りました。
長期間、大規模な取材を維持するために編成されるのがFNN取材団で、
現在も全国から記者、カメラマン、デスク、技術陣が
被災地発のニュースを支えています。
Q.ご飯や泊まる場所はどうしてたんですか?
よく頂いた質問です。私たちの取材ベースは仙台放送でしたので、
宮城入りしてからすぐは仙台放送の大会議室に雑魚寝。
仙台市内のインフラがある程度復旧してからはビジネスホテル。
ご飯は固形携帯食とバナナ、おにぎりで1週間。
系列からの救援物資です。移動式の取材ベースや車両、
食料の調整を担う後方支援チームもいます
Q.なんで室内でもヘルメット被ってたんですか?
お役所的な回答ですが…規則だからです。余震、不測の事態に備え
取材記者は被災地で「絶対にケガをしない」ために
最大限の防護手段を常にとらなければなりません。
安全な場所では外していましたが…。
被災地の医療機関のお世話になるなんてありえませんから。
Q.被災地で災害に備えて「これは必要だと」思った物は?
物…というか、形ある備えに安心してはいけない。それは痛感しました。
全てを失った時、見知らぬ人と寄り添い合って生きる能力があるのか。
「自分だけ、自分の家族さえよければいい」という気持ちを一切排除して、
地域で共生できる関係を、今、築けているのか・・・と自問しました。
物置の防災リュックで1~2日をしのぐことより大切だなと。
我が家の防災対策は後手後手ですが、
災害取材の装備は改めて充実させてます。